薄毛治療|内服薬と外用薬編
AGA(男性型脱毛症)の治療に処方される薬にフィナステリド内服薬、デュタステリド内服薬、ミノキシジル外用薬、ミノキシジルタブレット内服薬があります。
これらは、どのような効果があるのでしょうか?
フィナステリド内服薬
フィナステリド内服薬は、AGA(男性型脱毛)の原因であるジヒドロテステステロン(DHT)を作る5αリダクターゼ還元酵素の働きを抑制する効果があります。これによりDHTが作られなくなり、抜け毛が止まり、薄毛の進行を食い止めます。
薄毛の初期症状である「抜け毛」程度であればフィナステリド内服薬の単体治療でも十分な効果をえることができます。
デュタステリド内服薬
デュタステリド内服薬も5αリダクターゼ還元酵素の働きを抑える処方薬ですが、実は5αリダクターゼ還元酵素には「T型」と「U型」の2種類が存在します。
フィナステリド内服薬は「U型」に効果はあるんですが、「T型」には効果がないと言われています。T型の5αリダクターゼ還元酵素は、生え際に多く存在すると言われており、生え際の後退やM字ハゲの治療にはフィナステリド内服薬は効果がないとされています。
一方で、デュタステリド内服薬は、「T型」と「U型」の還元酵素のどちらにも効果があるとされているので、生え際の後退にはデュタステリド内服薬を使用する必要があります。
ただ価格がフィナステリド内服薬よりも高いので、まずフィナステリド内服薬から使い始めるのが得策です。
ミノキシジル外用薬
ミノキシジルには血管拡張作用があり、血流を増やすことで発毛作用を高めます。外用薬で有名なのは「リアップ」です。ミノキシジルは濃度が高いほど効果があるとされていますが、リアップのミノキシジル濃度は5%と言われています。
薄毛の専門病院で処方されるミノキシジル外用薬の濃度は7〜10%程度なので、リアップよりも発毛効果が高いと言えます。リアップで効果が出なかった方も諦めないでくださいね。
ミノキシジルタブレット内服薬
ミノキシジルタブレットは通称「ミノタブ」と呼ばれ、ミノキシジル外用薬よりも濃度が高く、内臓で代謝するので外用薬よりも効果が高いのが特徴です。しかし、副作用の可能性があるいので、医師の指導の下で使用するようにしましょう。
パントガール
パントガールはフィナステリド錠剤を使かうことのできない女性のためのAGA治療薬です。びまん性脱毛症や産後脱毛症に治療に用いられる処方薬で、抜け毛を抑え発毛を促す安全性の高い内服薬です。
抜け毛抑制効果もあるのですが、毛乳頭へ栄養補給をし頭皮を活性化し発毛を促す作用があります。発毛が実感できる目安として3〜6カ月は必要とされています。かなり早く効果が出るようですね。
パントスチン
パントスチンは外用薬として使用される抜け毛抑制作用のある薬剤です。主に女性に処方される治療薬ですが、他の治療薬で副作用のでた男性に処方されることがあります。
5αリダクターゼ還元酵素の働きを阻害し、ジヒドロテステステロンの生成を抑制する作用があります。
内服薬と外用薬による治療をおすすめする人
発毛までに多少の時間がかかっても費用を抑えたい方にオススメします。抜け毛と止めるだけならばフィナステリド内服薬など単体治療で十分ですが、発毛を求めるならミノキシジル外用薬やミノタブなどを併用する必要があります。
また、更に効果を高めたいなら、病院独自で開発したオリジナル治療薬を使用することをオススメします。フィナステリド内服薬やミノキシジル外用薬などの基本治療薬にビタミン類や亜鉛などのサプリメントを調合した治療薬を使用することで高い発毛実感率を誇ります。
単体治療なのか、併用治療を行うのが、オリジナル治療薬を使った方が良いのかは、医師の判断によるので、実績が多く、信頼のある病院を選ぶことが大切です。
オリジナル治療薬で薄毛を改善!
AGA治療を行っている病院はたくさんありますが、病院が独自に開発している治療薬をオリジナル治療薬といいます。
オリジナル治療薬は、フィナステリド内服薬とミノキシジル外用薬にミノキシジルタブレット内服薬をメインに、亜鉛やビタミン類、ヒアルロン酸などを併用して発毛効果を高めています。
その発毛実感率は、治療開始後4〜6か月で90%以上と、ほとんどの患者さんが発毛を実感しています。費用も14,000〜36,000円で設定されていることが多く、育毛剤よりも高いですが発毛実感率の高さからもオススメの治療法です。
オリジナル治療約によるAGA治療をおすすめする人
育毛剤では効果のでなかった人にはオススメです。また育毛メソセラピーやHRAG療法よりも費用は安く設定されています。ただ治療期間は育毛メソセラピーやHARG療法の方が早いですが、発毛実感率が99%以上と高いので、短期間で発毛させたいという方以外はオススメです。
育毛メソセラピーによる治療のメリットとデメリット
メソセラピーとは皮下組織に薬剤を注入する施術のことを言います。一般的に美容外科で使われる施術で、シワの部分にヒアルロン酸を注入してシワを消したり、脂肪溶解作用のある薬剤を皮下に注入することで痩身作用を促進する治療が行われています。
美容業界で行われていた施術をAGA治療に応用したのが育毛メソセラピーです。
施術方法としては、薄毛が気になる部分の頭皮に、血管拡張成分やアミノ酸、ビタミン類などの有効成分を配合した治療薬を直接注入して発毛を促進する治療です。この治療薬のことを発毛カクテルと呼びます。
発毛カクテルに含まれる有効成分の種類や容量は病院によって違います。気になる病院がどのような成分を使用していることをチェックするのも大切ですが、症例数や発毛実感率を基準に病院を選ぶのがオススメです。
どの成分がどれだけ効果があるのかは、なかなか判断できませんよね?実績を目安にすると選びやすいと思いますよ。
育毛メソセラピーのメリット
最大のメリットは、発毛するまでの期間が早いということです。患者さんの多くが、3〜4ヶ月で発毛を実感しています。また発毛するだけでなく、髪の毛が太く、コシのある髪に育つことも特徴の一つです。
プロペシアやミノキシジルによる内服薬と外用薬での治療が1年以上の期間を要するのと比較すると、かなり短期間で効果を感じることができます。
また育毛メソセラピーには副作用の危険性がとても低いのが特徴です。治療薬を頭皮に直接注入するので、身体への影響はありません。
プロペシアなどの内服薬は、内蔵で代謝されるので身体に悪影響を及ぼすことが否定できません。
また事前に血液検査をすることでアレルギーの心配も必要ありません。中には、頭皮が赤くなる人がいますが、時間とともに消えていくので心配ありません。
育毛メソセラピーのデメリット
一番のデメリットは費用の高さではないでしょうか。育毛メソセラピーは1回の施術で治療が終わるわけではありません。
1ヶ月に1回の施術を6回続けるのを1クールとしている病院が多いです。1クールで6ヶ月の治療期間がかかります。中には、1クール8回や1クール10回という病院もあるので事前に確認しましょうね。
また1回の費用は80,000〜100,000円という病院が多いですが、これも病院によって違いますので、事前の確認が必要です。
もう一つのデメリットは「痛み」を感じる人もいるということです。育毛メソセラピーには注射を使用する「パピュール法」での施術が一般的です。麻酔を使用しますが、中には痛みを感じる方もいるようです。
病院によっては針を使わない「ノンニードル法」を採用している病院もあります。痛みを感じない程度の微弱電流を流して、毛穴を開き治療薬を注入する治療法です。
育毛メソセラピーがおすすめは人
病院に通院する目的が、髪の毛を生やすことにある方にオススメの治療方法です。薄毛予防が目的なら必要ありません。
またプロペシアやミノキシジルなどの内服薬と外用薬での治療でも効果の出なかった方にもオススメします。
髪は増やしたいけど自毛植毛はしたくないという方も検討する価値のある発毛方法です。
費用はかかりますが(自毛植毛よりも安いです)、高い発毛効果があり副作用もありません。
発毛を目的とした治療を希望しているなら、是非検討して頂きたい治療方法です。どの病院も相談は無料で行っています。
HARG(ハーグ)療法による治療のメリットとデメリット
HARG(ハーグ)療法とは、Hair Re-generative Therapy(毛髪再生療法)の略です。
HARG(ハーグ)療法も育毛メソセラピーと同じように、薄毛の治療薬を頭皮にダイレクトに注入して薄毛を改善しようという治療です。
育毛メソセラピーとの違いは、注入する治療薬にあります。HRAG療法では、脂肪由来幹細胞から抽出した成長因子を含むタンパク質を主原料した治療薬(AAPE)を使用します。育毛メソセラピーに使用する薬剤には成長因子は含まれていませんでした。
ちなみに幹細胞とは、それ自身で増殖できる細胞のことで、再生能力の高い細胞なので、頭皮下に注入することで休んでいた毛母細胞を活性化し、髪を成長させます。
ただ、最近では育毛メソセラピーにも幹細胞から抽出した成長因子を使用した薬剤を使用する病院が増えてきました。それでもHARG(ハーグ)療法とは名乗っていません。実は、HARG(ハーグ)療法は、日本医療毛髪再生研究会の認可を受けた病院でのみ受けることができます。
HARG(ハーグ)療法には使われる薬剤には、指定されたHARG(ハーグ)カクテルを使用しなくてはなりませんが、育毛メソセラピーは、各病院が独自の判断で使用する薬剤の種類や容量を決めています。
薬剤の注入方法には、注射を使うパピュール法と、針を使わないノンニードル法があります。
現在では、HARG(ハーグ)療法と育毛メソセラピーの効果には、大きな差はないと言われているので、信頼できる病院を選ぶことの方が重要です。
HARG(ハーグ)療法のメリット
それ自身で増殖能力を持つ幹細胞から抽出した成長因子を使用するので、高い発毛効果が得られます。今ある髪の毛の成長力が増すだけでなく、休止期にある毛母細胞を刺激して細胞分裂を促します。
薄毛は、もともとヘアサイクルの成長期が短くなり、休止期が長くなることで起こります。成長因子を頭皮に注入することで成長期が長くなり、休止期が短くなります。髪が成長する方向にベクトルが進みます。
このことにより、髪の生えていなかった箇所からも発毛を期待することができます。発毛が難しいと言われている「生え際の後退」や「M字ハゲ」の症状にも効果的です。毛包が残っていれば発毛の可能性は高いです。
(毛包とは毛根を包み込んでいる袋のことで、毛根が残っていれば大抵は残っています。)
薄毛の原因や症状(タイプ)によって効果が左右されないのがメリットですね。
もちろん、女性特有の「びまん性脱毛症」にも効果的な治療です。
また育毛メソセラピーと同様に副作用のないのがメリットです。安心して受けることのできるAGA治療の一つです。
HARG(ハーグ)療法のデメリット
術後に痛みを感じることがあります。注射を使用しているので仕方のないことですが、通常の注射よりも細い針を使用します。
パピュール法で使われる針の太さは、平均0.26mmと普通の注射針よりもかなり細くなっています。また冷却麻酔をするので、ほとんど痛みを感じることはありませんが、稀に痛みを感じる人もいます。
痛みが心配な人は、ノンニードル法を採用している病院がおすすめです。
また、育毛メソセラピーと同様に費用が高いことがデメリットです。それも育毛メソセラピーよりも高い傾向にあります。1回の施術で100,000円以上することが多いです。
これは、日本医療毛髪再生研究会が指定したHARGカクテルを使用することで認可を得ているので、効果が高い反面、費用が高くなってしまいます。
日本医療毛髪再生研究会が認可していない成長因子(グロースファクター)を使用して、安価で提供している病院がありますが、HARG(ハーグ)療法とは別物なので注意してい下さいね、。
HARG療法がおすすめな人
育毛メソセラピーが病院独自の発毛カクテルを使用しているのに対して、HARG(ハーグ)療法は日本医療毛髪再生研究会が認定しているHARG(ハーグ)カクテルを使用するので、発毛効果に信頼がおけます。
育毛メソセラピーより費用が高くても日本医療毛髪再生研究会の認定カクテルを使用して欲しい方におすすめです。ただし、日本医療毛髪再生研究会は政府機関でもない任意の研究団体の約170施設が会員となり2008年1月に設立された研究会です。
この団体の中心となっているのは、HARG療法を開発した「HARG治療センター」です。
HARG治療センターとは?
HARG治療センターはHARG療法を開発した福岡 大太朗(ふくおかひろたろう)医師が院長を務めるAGA治療の専門病院です。
HARG療法の症例数が最も多いクリニックです。費用も高く6回コースで90万円します。
最近では、HARG療法の進化版として「HARGENON(ハーゲノン)」という治療を行っています。HARGカクテルを新たに成分調合を加え「発毛効果・持続性・即効性」など、全ての面でHARG療法を上回っています。
費用も1回20万円と高額ですね。6〜10回の施術で確かな効果が見られるようです。
自毛植毛による治療のメリットとデメリット
自毛植毛は、内服薬や外用薬による治療や注入治療である育毛メソセラピーやHARG療法とは違い、外科的手術を行う治療です。
手術内容は、後頭部などのハゲていない部分の髪を毛包ごと採取して、頭髪の薄い部分に植えていく手術です。採取された植毛に使われる髪をドナーと呼びます。ドナーには髪が2〜3本まとまっています。
自毛植毛手術は、採取方法によってFUT法とFUE法に分かれます。
FUT法(FOLLICULAR UNIT TRANSPLANTATION)はメスを使う術式
後頭部に縦1センチ、横に10〜20センチの長方形に皮膚ごと髪を採取します。皮膚を「髪ごとめくる」というイメージです。採取後は、採取された皮膚の上下を縫い合わせるので、術後はしばらく皮膚が引っ張られる感じがします。また横一文字に傷跡が残ります。ただ、傷の縫合には、傷跡を目立たなくする縫合法が採用されているので、数日すればほとんど目立たなくなりますし、髪を伸ばせば、ほぼ分かりません。
FUT法では、採取できるドナー髪の本数が多いので、植毛する面積が広くても対応ができるのはメリットが高いです。また傷跡は目立たなくなるので問題ありませんが、術後に痛さを感じる方もいるようです。また、髪の毛を採取するために、短くカットする必要があるので、植毛をしたとバレてしまうのがデメリットですね。
また毛根が切断されることなく採取できるので植毛した髪の定着率が高いのもメリットです。術後は傷後が広いことから完治まで2〜3週間は必要です。
FUE法(FOLLICULAR UNIT EXTRACTION)はメスを使わない術式
植毛する髪を毛包ごと採取することに変わりありませんが、メスの代わりにパンチと呼ばれる「くり抜き器具」を使用します。パンチを使い微小の穴をあけて毛包ごとドナーとなる髪を採取します。穴の大きさは1o前後の小さいものなので、傷跡も残らず術後に痛みを感じることも少ないのが特徴です。
FUE法は、FUT法よりも新しい技術ですが、最近の自毛植毛では多く採用されている術式です。ただ採取するときにパンチを使用するので毛根を切断してしまう確率がFUL法よりも高いのがデメリットです。
また、1回の手術で採取できるドナー髪の本数もFUT法よりも少ないので、広い範囲に植毛したい方には適していません。定着率が高く、広い範囲に植毛したい方には、メスを使用するFUE法が合っています。
FUE法はメスを使わないので、傷(パンチでくり抜いた箇所)の治りも早く、2〜3日で完治します。金曜日に手術を受ければ月曜日に仕事に行ってもバレません。
植毛ロボットARTAS(FUE法の属する)
メスを使わないFUE法の採取部分だけをロボットが行います。正確には、ARTASロボットはドナーとなる髪の毛根と、その周辺組織を剥離するところまで行います。その後、ドナーの引き抜き作業、ドナーの植え付けは医師の手によって行われます。
FUE法では、毛根部分を切断しやすいデメリットがあり、医師の技術による差が見られましたが、コンピューター制御によるATRASロボットが採取を行うので、安定してドナーを採取することができるようになりました。
ただ100%毛根を切断しないということではありませんし、技術の高い医師が採取した方が毛根の切断率は低いようです。
またARTASロボットを取り入れているクリニックが少ないの現状です。有名なクリニックでは「湘南美容外科クリニック」「聖心美容クリニック」「TOMクリニック」が有名です。症例数も多いので信頼感は高いです。
自毛植毛のメリット
自毛植毛の最大のメリットは、確実に髪を「生やせる」「増やせる」ことです。採取した髪の95%以上が定着するので、ほとんどロスはありません。また、ドナーの髪が伸びるまでの3〜4カ月で手術の効果を実感できるので安心感もあります。
またハゲ・薄毛の期間が長くて、毛根のなくなってしまった部分にも植毛ができるのは、大きなメリットです。
もう一つのメリットは、「植毛した髪が抜けることはほとんどない」ということです。AGA(男性型脱毛症)の場合、5αリダクターゼの影響を受けてジヒドロテステステロンが作られますが、植毛した髪は5αリダクターゼの影響を受けにくい特性があります。
後頭部から採取した髪の毛包には、5αリダクターゼが通過できる穴が開いていないために影響を受けにくいと言われています。皮脂線から分泌された5αリダクターゼも毛包を通過できないのでジヒドロテステステロン(DHT)は作られないということですね。
自毛植毛のデメリット
最大のデメリットは費用が高いことです。全てのAGA治療の中で、最も高い治療方法です。費用は植毛する面積にもよりますが、50〜150万円ぐらいが相場です。
実は、メスを使うFUT法による植毛の方が、メスを使わないFUE法よりも安い費用で受けることができます。一般的に1.5倍〜2倍程度の開きがあるようです。またARTASロボットによる植毛術が一番高いです。
次に、採取する箇所を短くカットする必要があるのもデメリットかもしれません。そのため植毛する面積によってはウィッグや帽子で隠すことになります。髪の長い方や女性の場合には、ツーブロックカットで隠すこともできます。
また植毛した髪が抜けることはありませんが、元々の髪が抜ける心配は残ります。そのためプロペシアなどの抜け毛を予防するための治療薬を服用しなければならない可能性は残ります。
さらに植毛した周囲の髪(既存毛)が一時的に抜ける心配があります。これはショックロスと呼ばれ、術後半年から1年で元通りになるようです。原因は不明ですが、局所麻酔や採取した箇所の炎症反応の可能性が高いそうです。
自毛植毛がオススメな方
「費用よりも結果が大事!」という方にオススメです。やはり費用が高いので、簡単に決断できる治療ではありません。ただ、植毛した髪が抜けることはありませんし、採取した髪の95%以上が定着するという高い治療効果を考えれば、予算の許す方には、確実に薄毛を治せるのでオススメします。
病院以外でのAGA治療はできるの?
育毛剤で薄毛は治療できるの?
ここまでは、「病院でのAGA治療」についてご紹介をしてきましたが、「育毛剤でAGA治療はできないの?」という疑問をお持ちの方もいるかと思います。
育毛剤はドラッグストアや通販などで手軽に購入することができるので、病院で治療することと比べると身近に感じるかもしれませんね。それに、自宅で手軽にAGA治療ができたら嬉しいですよね。
しかしながら、育毛剤では薄毛を改善することはできません。
育毛剤の役割は「頭皮環境を整えて髪の成長を促す」ことです。その結果、得られる効果は「薄毛の進行を遅らせる」ことです。育毛剤は発毛剤とは違うんですね。
例えば、本来なら30代でハゲてしまうような若ハゲ予備軍の人が、20代後半から育毛剤を使うことで「30代ではハゲないけど、40代後半から50代にかけて薄毛が進行してくる」という状況まで髪の毛を保たせることができます。
育毛剤には、薄毛の人の髪の毛をフサフサに回復させる効果はありません。
でもネット通販などで見る育毛剤のホームページでは、「いかにも効果のある成分が含まれている」ように書かれているじゃないか!?
このように思われる方もいるかもしれませんね。
実際に育毛剤に使用されれている成分を調べてみると、
効果・効能 | 成分名 |
---|---|
男性ホルモンを抑制成分 |
コレステリルグルコシド |
末梢血管拡張成分 |
コレステリルグルコシドス |
毛母細胞活性成分 |
コレステリルグルコシド |
栄養素補給成分 |
亜鉛 |
頭皮代謝成分 |
ビワ葉エキス |
保湿成分 |
M-034エキス |
抗菌・消炎成分 |
プロビタミンB5 |
抗脂漏成分 |
ビワ葉エキス |
抗酸化成分 |
シナノキエキス |
角質溶解成分 | ヒオウギエキス |
他にも、多くの成分が使われていますが、育毛剤は「医薬部外品」であり医薬品ではありません。
医薬部外品とは、一定の効果・作用は認められるが有効成分の濃度が低いため、治療効果はなく予防目的で使われる商品です。
その代わり、医薬品のような副作用の危険も限りなく少ない商品です。(稀に、アレルギーのでる場合がある)
そのため薄毛を回復させたいのあれば、プロペシアなどの医薬品を使う必要があります。最近では、個人輸入代行業者を通じてネット通販でプロペシアなどを購入する人もいるようです。
次に「ネット通販でプロぺシアを買っても安全なの?」という疑問にお答えします。
プロペシアの個人輸入って安全なの?
プロペシアは薄毛の原因の一つである5αリダクターゼの働きを抑える医薬品として、とても効果が高い治療薬です。
本来は、医師の処方箋が必要な医薬品なのですが、個人輸入代行業者を通じて購入する人もいます。
しかし、個人輸入でプロペシア購入することはオススメできません。
というのは、個人輸入した海外製の医薬品が正規品であるのかを確かめようがないからです。有名な代行業者を使っても同じことです。
「人気がある業者だから」というだけで、どこまで信用できるのでしょうか?
育毛剤とは違い「副作用のある医薬品」です。多少、費用がかかっても、日本の医師に処方してもらう方が安心・安全であることは間違いありません。
また、効果や副作用のことを考えても医師の指導の下で服用することをオススメします。
実は、薄毛がかなり進行してしまった方は、プロペシアだけでなくミノキシジルを併用することが必要となります。プロペシアで薄毛の進行を止めて、ミノキシジルで発毛を促します。
プロペシアとミノキシジルを併用して薄毛の治療を行うわけですから、当然、副作用の症状がでる可能性も高まります。
しかし、病院で処方してもらっていれば、医師に処方してもらった通りに使用するので、副作用の可能性も低くなります。
また、中にはプロぺシアでは効果の出ない人もいます。この場合、ザガーロ(成分名:デュタステリド内服薬)を使用することになります。
5αリダクターゼ還元酵素には「T型」と「U型」の2種類あって、プロペシアは「U型」にしか効果がありません。もし、あなたの薄毛の原因が「T型」にあった場合、プロペシアでは効果がないということになります。
個人輸入の場合、効果のないプロペシアを使いつづけることになるかもしれませんね。
一方で、病院で処方してもらっている場合には、効果が出ない時には、その原因を探り、ザガーロに変更するなど正しく対処してくれます。
このように、薄毛を回復させるという目的からも病院での治療をおすすめします。